60代からのゴルフは、遅いスタートではありません。自分のペースで歩き、打つ回数も休む間合いも選べるので、体力に合わせて長く続けやすいスポーツです。
この記事では、60代でゴルフを始める・再開するときの運動量の目安、体に無理のない練習の始め方、道具と費用、季節ごとの注意点、仲間づくりまでをまとめました。
結論は、練習は人に見てもらいながら短い時間から、道具は借りるか少ない本数から、コースは9ホールから。この順番なら、体にもお財布にも負担をかけずに楽しめます。
若い頃に少しやっていて久しぶりに再開する人に向けて、ルールの変わった点や、60代ならではの税金の扱いにもふれています。
60代からのゴルフは遅い?

60代からゴルフを始めても、遅すぎることはありません。走る・ぶつかるといった激しい動きがなく、年齢や体力の差があっても同じコースを一緒に回れるからです。
自分のペースで続けられるスポーツ
ゴルフは、打つ順番が来るまでのあいだに歩いたり話したりと、強い運動と休憩をくり返しながら進むスポーツです。一打ごとに間があるので、息が上がり続けることはあまりありません。
上達のスピードは人それぞれです。他の人と比べるより、先月の自分よりボールに当たるようになったか、くらいの物差しで楽しむと続けやすいと感じます。
60代ならではの楽しみ方
60代のゴルフは、スコアだけでなく、平日の空いた時間や旅、人との会話を楽しめるのが魅力です。定年や再雇用で平日に時間がとれるようになると、練習場やコースを選ぶ自由も広がります。
夫婦や昔の仲間と回る、旅先でゴルフをする、新しい知り合いをつくるなど、楽しみ方はいろいろあります。編集部では、時間の使い方を自分で決めやすくなった60代こそ、ゴルフの楽しみ方の幅が広がる年代だと考えています。
60代でゴルフを始めるときに気になることは?

60代でゴルフを始めたい人が迷う理由は、主に体力・体の痛み・費用・仲間の4つです。どれも、始め方を工夫すれば小さくできる不安です。
体力・痛み・費用・仲間の4つの不安
始める前の不安は、体力がもつか、腰や膝を痛めないか、お金がかかりすぎないか、一緒に回る人がいるか、の4つに集まりがちです。
- 体力:18ホールを歩き切れるか心配
- 痛み:腰・肩・膝に持病や違和感がある
- 費用:道具やコースの料金がわかりにくい
- 仲間:周りにゴルフをする人がいない
再開組が気にしたいルールの変化
若い頃にゴルフをしていた人は、2019年1月1日にゴルフ規則が大きく改訂されたことを知っておくと安心です。JGA(日本ゴルフ協会)の資料によると、主な変更は次のとおりです。
- ドロップは膝の高さから行う
- 球を探す時間は5分から3分に短縮
- 旗竿を立てたままパットして球が当たっても罰はない
- 準備のできた人から打つ(レディーゴルフ)ことを推奨
球探しの時間が短くなり、準備のできた人から打つことがすすめられているのは、プレーの進み方を速くするためです。昔の感覚で回るより少しテンポが速いと考えておくと、同伴者とのペースも合わせやすくなります。
60代のゴルフはどのくらいの運動になる?

ゴルフは、歩く量の多い運動です。厚生労働省のガイドの数字を使うと、ゴルフがどのくらいの強さの運動なのかがわかります。
厚生労働省が示す高齢者の運動の目安
厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」では、高齢者に、歩行かそれと同じくらいの強さの身体活動を1日40分以上(1日約6,000歩以上に相当)行うことをすすめています。あわせて、筋力・バランス・柔軟性などを組み合わせた運動を週3日以上、筋力トレーニングを週2〜3日行うことも推奨されています。
同じガイドでは、体の状態は個人差が大きいため、高齢者を特定の年齢で区切るのは適当でないとしています。60代でも体力は人それぞれなので、目安に届かなくても、今より少しでも多く体を動かすことが大切だという考え方です。
ゴルフは歩行より少し強い運動
同じガイドのメッツ表では、ゴルフ(手引きカートを使って)は3.5メッツ、ゴルフ(クラブを担いで運ぶ)は4.3メッツで、普通の歩行(3.0メッツ)より少し強い運動とされています。メッツは、安静に座っている状態を1としたときに、何倍のエネルギーを使うかを表す数字です。
日本のゴルフ場では乗用カートで回ることも多く、カートに乗る時間が長いほど運動量は小さくなります。体力に自信がない人は乗用カートを使い、慣れてきたらカートを降りて歩く区間を増やす、という楽しみ方もあります。
ただし、ゴルフをすれば病気が防げる、と言い切れるものではありません。持病がある人や、しばらく運動をしていなかった人は、始める前にかかりつけの医師に相談しておくと安心です。
60代からのゴルフ、体力に合わせた始め方は?

60代からのゴルフは、練習場やスクールで短い時間から始め、慣れてからコースに出る順番がおすすめです。体を急に使いすぎないことが、長く続けるいちばんのコツです。
まずは体験レッスンから
最初の一歩には、クラブを借りられる練習場やスクールの体験レッスンが向いています。道具を買う前にゴルフの動きを試せて、自分に合うかどうかを確かめられます。
たとえばコナミスポーツクラブのゴルフアカデミーは、体験料が税込1,100円(キャンペーン中は価格が変わる場合あり)で、10名未満の少人数制です。持ち物は運動靴と動きやすい服装で、クラブはなくてもよいと案内されています(2026年11月時点の公式サイト記載)。
スクールと練習場の選び方
60代から始めるなら、最初の数か月は人に見てもらえるスクールを選ぶと、無理なフォームで体を痛めるのを避けやすくなります。自己流でたくさん打つより、短い時間で正しい動きを覚えるほうが体への負担も小さくなります。
| 選び方 | 例 | 向いている人 |
|---|---|---|
| 初心者向けコース | コナミ ゴルフデビューコース 月額税込14,080円・4か月16回 | 決まった回数で基本を覚えたい |
| 定額制・通い放題 | ステップゴルフ 月額税込5,478円〜 | 平日の空いた時間に通いたい |
| 練習場で自主練習 | 近くの打ちっぱなし | 経験者・再開組 |
料金は2026年11月時点の各公式サイトの記載です。ステップゴルフは、入会初期費用(コース料金)が税込43,780円、無料体験後7日以内の入会で税込32,780円と案内されています。
スクールの選び方は、グループか個別か、通いやすさ、レッスンの時間帯で変わります。60代の場合、平日の昼間に通えるかどうかも比べるポイントになります。
コースデビューは9ホールから
体力に不安があるうちは、18ホールではなく9ホール(ハーフ)からコースに出るのがおすすめです。歩く距離も時間も半分ほどになるので、疲れすぎずにコースの雰囲気に慣れられます。持ち物や当日の流れはコースデビューの準備と当日の流れで詳しく紹介しています。
PGMとアコーディアの「初心者応援9ホールプラン」は、ラウンド経験3回以下の人が対象で、平日2,000円(税込)〜・休日3,000円(税込)〜、レンタルクラブとシューズは無料(数量限定・事前予約が必要)と発表されています。1組に初心者と経験者が各1名以上必要なので、経験のある友人と一緒に申し込む形になります(2026年7月の発表内容)。
60代のゴルフ道具はどう選ぶ?

60代からのゴルフ道具は、最初から全部そろえず、借りるか少ない本数から始めると無駄がありません。体に合うクラブは、練習を重ねてからのほうが選びやすくなります。
最初は1本とグローブから
練習を始めるときに必要なのは、クラブ1本(7番アイアンなど)とグローブ、動きやすい服と運動靴くらいです。スクールや練習場の多くは貸しクラブがあるので、最初の数回は手ぶらで通えるところもあります。
ステップゴルフは、クラブとシューズを無料で借りられると公式サイトに書いています(2026年11月時点)。
本数は14本まで、少なくてかまわない
ゴルフ規則で持てるクラブは14本までで、それより少ない本数で回ってもかまいません。ドライバー、アイアン数本、パターなど、少ない本数でコースを回ることもできます。
本数が少ないとキャディバッグが軽くなり、持ち運びも楽になります。60代から始めるなら、軽さと扱いやすさを優先して、まず少ない本数で慣れていくのがおすすめです。
軽くて振りやすいクラブを試してから
クラブを買うときは、重さとシャフトの硬さが自分の振る力に合っているかを、試打で確かめてから選ぶと安心です。重すぎたり硬すぎたりするクラブは、振り切れずに体に余計な力が入りやすくなります。
ショップの試打やクラブのレンタルサービスで何本か打ち比べ、スクールのコーチに相談しながら決めると、買ってから合わなかったという失敗を減らせます。
60代からのゴルフにかかる費用は?

60代からのゴルフにかかる費用は、道具・練習・レッスン・コースの4つです。どこにお金をかけるかを自分で選べるので、続け方に合わせて小さく始められます。
費用の4つの内訳
費用は、道具代、練習場代、レッスン代、コースのプレー料金の4つに分けて考えるとわかりやすくなります。
- 道具:クラブ・グローブ・シューズ。最初はレンタルで後回しにできる
- 練習:練習場やインドア施設の利用料
- レッスン:スクールの月謝や入会金
- コース:プレー料金とゴルフ場利用税、交通費
コースの料金はゴルフ場や曜日、時間帯で大きく変わります。
たとえば東京都江東区の若洲ゴルフリンクスでは、セルフプレー1名が平日税込12,450円、土日祝税込21,450円です(ゴルフ場利用税などを含む・食事別、2026年11月時点の公式サイト記載)。平日に回れる60代は、休日より料金を抑えやすい立場にあります。
70歳以上は非課税、65歳から軽減の例も
ゴルフ場利用税は都道府県の税金で、東京都では70歳以上の人は非課税、65歳以上70歳未満の人は条件つきで税率が2分の1になります。東京都の税額は、ゴルフ場の等級によって1人1日400円〜1,200円です(2026年11月時点の東京都主税局の公式サイト記載)。
東京都では、65歳以上70歳未満の軽減は、利用料金が通常より2割(一部5割)以上安くなっている場合に限られます。大阪府でも70歳以上は非課税で、利用当日にゴルフ場の窓口で年齢のわかる公的な証明書を見せて申告書を出す必要があり、後日の還付はできないと案内されています(2026年11月時点の大阪府の公式サイト記載)。
扱いは都道府県によって違うので、70歳が近い人は、プレーする県の案内とゴルフ場の受付で確認しておくと安心です。運転免許証などの身分証を持っていく習慣をつけておくとよいでしょう。
60代のゴルフで体を痛めないための準備は?

60代のゴルフでは、上手に打つことより、痛めずに続けることを優先したいところです。準備運動と、打ちすぎないことが基本になります。
準備運動と打ちすぎない工夫
練習やラウンドの前には、肩・腰・股関節・手首をゆっくり動かす準備運動をしておくと、急な動きで体を痛めるのを避けやすくなります。いきなりドライバーを振らず、短いクラブの小さな振り幅から始めるのもひとつの方法です。
練習場では、球の数を決めて打つと、つい打ちすぎるのを防げます。休憩をはさみながら、1回の練習を短めにして回数を重ねるほうが、体にとっても上達にとっても続けやすいと感じます。
痛みが続くときは専門家に相談
腰や膝、肩の痛みが続くときは、自己判断で練習を続けず、整形外科などの医師に相談するのがおすすめです。ゴルフは体をひねる動きをくり返すので、持病のある部位に負担がかかることがあります。
同じ厚生労働省のガイドでも、身体機能が低下している高齢者は、安全に配慮して転倒などに注意するよう書かれています。コースでは傾斜や段差、雨の日の芝で足をとられないよう、すべりにくいゴルフシューズを選ぶと安心です。
60代が夏と冬のゴルフで気をつけることは?

60代のゴルフでは、季節ごとの体への負担にも目を向けたいところです。夏は熱中症、冬は冷えによる体のこわばりに注意します。
夏は暑さ指数を見てから出かける
夏のゴルフでは、気温だけでなく、環境省が発表している暑さ指数(WBGT)を確認してから出かけるのがおすすめです。環境省の熱中症予防情報サイトに載っている運動の指針では、暑さ指数31以上で運動は原則中止、28以上31未満で激しい運動は中止し10〜20分おきに休憩して水分・塩分をとる目安になっています。
同じサイトの日常生活の指針では、暑さ指数31以上のとき、高齢者は安静にしていても熱中症になる危険が大きいとされています。夏は早朝のスタートを選ぶ、帽子をかぶる、乗用カートを使う、のどが渇く前に飲む、といった工夫で負担を減らせます。
冬は体を温めてからスタート
冬のゴルフでは、朝の冷えで体がこわばりやすいので、ラウンド前に体を温めて関節を動かしておくことが大切です。重ね着で体温を調整し、脱ぎ着しやすい服装にしておくと、日中の気温の変化にも合わせやすくなります。
60代からゴルフ仲間をつくるには?

60代からゴルフを始めると、一緒に回る相手がいないことが悩みになりがちです。ひとりで参加できる仕組みや、スクールのイベントを使う方法があります。仲間がいないときの動き方はゴルフ仲間がいないときの始め方と回り方でも紹介しています。
スクールの仲間やイベントから
スクールに通うと、同じ時間帯に練習する人と顔なじみになり、自然とゴルフ仲間ができることがあります。コナミスポーツクラブのゴルフアカデミーでは、ラウンドレッスンやゴルフコンペなどのイベントを開いていると公式サイトに書かれています。
ステップゴルフも、初級者向けや女性のみなどのカテゴリーに分けたコンペやコースレッスンを開いていて、会員以外も参加できるものがあると案内しています(2026年11月時点)。
ひとりで申し込める1人予約
仲間がいなくても、1人予約のサービスを使えば、ひとりで申し込んだ人同士でコースを回れます。楽天GORAの1人予約では、先に予約した同伴者の年代・性別・スコアのレベルを確かめてから申し込めます。
楽天GORAでは、プレー前日の正午の時点で2名以上の予約者がいれば開催が決まり、1名だけのときは非開催になります(2026年11月時点の公式サイト記載)。同じ年代の人がいる枠を選べば、ペースの合う相手と回りやすくなります。1人予約と仲間募集アプリの料金や安全面はゴルフ仲間アプリの比較で比べています。
仲間と回る前に、自分の体力に合わせて基礎から教わりたい方は、専属トレーナーのマンツーマンレッスンを受けられるライザップゴルフという選択肢もあります。
ライザップゴルフをチェック60代からのゴルフに関するよくある質問
Q. 60代からゴルフを始めても上達しますか?
A. 上達のスピードは人それぞれですが、練習を続ければボールの当たり方は変わっていきます。最初はスクールなどで基本の動きを見てもらうと、無理のないフォームを身につけやすくなります。
Q. 60代のゴルフ初心者は何から始めればいいですか?
A. 貸しクラブのある練習場やスクールの体験レッスンから始めるのがおすすめです。道具を買う前に、自分に合うかどうかを試せます。
Q. ゴルフは健康のための運動になりますか?
A. 厚生労働省のガイドのメッツ表では、ゴルフ(手引きカートを使って)は3.5メッツ、クラブを担いで運ぶと4.3メッツで、普通の歩行より少し強い運動とされています。持病のある人は始める前に医師に相談すると安心です。
Q. 65歳を過ぎるとゴルフ場利用税は安くなりますか?
A. 東京都では65歳以上70歳未満の人は条件つきで税率が2分の1、70歳以上は非課税です(2026年11月時点)。扱いは都道府県で違うので、プレーする県の案内を確認しておくと安心です。
Q. 体力に自信がなくても18ホール回れますか?
A. 乗用カートを使えば歩く距離を減らせます。まずは9ホール(ハーフ)のプランで体を慣らしてから、18ホールに広げていくのがおすすめです。
Q. 夏のゴルフで気をつけることは?
A. 暑さ指数(WBGT)を確認し、早朝のスタートや帽子、こまめな水分・塩分補給で負担を減らすのがおすすめです。暑さ指数が31以上の日は、運動は原則中止の目安とされています。
まとめ|60代からのゴルフは体力に合わせて小さく始めれば長く楽しめる

60代からのゴルフは遅くありません。ゴルフは歩行より少し強いくらいの運動で、乗用カートや9ホールのプランを使えば、体力に合わせて負担を調整できます。
まずは貸しクラブのある練習場やスクールの体験レッスンで、体を慣らすところから始めてみませんか?道具は借りるか少ない本数から、コースは9ホールから、夏は暑さ指数を見て、と小さく始めれば、体にもお財布にも無理なく続けられます。
70歳が近い人は、ゴルフ場利用税の非課税・軽減の扱いもあわせて確認しておくと安心です。スクールを選ぶときは、完全個室で基礎から教わるライザップゴルフという選択肢もあります。



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