婚活でメンタルがやられるのは、弱いからではありません。断られる、比べられる、年齢で区切られるという経験が短い期間に重なれば、40代・50代・60代のどなたでも心は疲れます。
お見合いのお断りが続いた夜や、アプリの「いいね」が増えない画面を見たとき、自分ごと否定されたように感じることがあると思います。この記事では、心が疲れる原因を整理したうえで、休み方・続け方・やめ時の考え方をまとめました。
休むことは、婚活をあきらめることと同じではありません。眠れない、食欲がないといった状態が続くときのために、公的な相談窓口も最後に載せています。
婚活でメンタルがやられるのは自分だけ?40〜60代に多い心の疲れ

婚活で心がすり減るのは、あなただけではありません。40代以降の婚活は、若いころの恋愛とは違う重さを抱えながら進めることが多く、疲れやすい条件がそろっています。
同じ立場で婚活している人は決して少なくない状況
国の統計では、2020年の50歳時の未婚割合は男性28.25%、女性17.81%です(国立社会保障・人口問題研究所「人口統計資料集2026」)。離婚や死別を経て再びパートナーを探す人も加えると、40〜60代で出会いを探している人は大勢います。
周りが既婚者ばかりに見えると、自分だけが取り残されたように感じます。けれど、それは今いる職場や友人関係の中での見え方で、同じ悩みを抱えて婚活している人は、少し場所を変えればたくさんいます。
40〜60代の婚活が重く感じやすい事情
40〜60代の婚活は、仕事・親の介護・自分の体調・子どものことなど、婚活以外の荷物を抱えたまま進めるのが特徴です。平日の疲れが残った週末にお見合いやデートを入れれば、心だけでなく体も休まりません。
離婚を経験した方なら、前の結婚のつらさを思い出す場面もあります。
国の調査では、40〜69歳の独身男性の16.1%が、結婚したいと積極的に思わない理由に「結婚・恋愛に失敗した経験があり、もうしたくない」を挙げています(令和4年版 男女共同参画白書)。過去の経験が、いまの婚活の疲れに重なることもあるのです。
婚活でメンタルがやられる原因は?断られる・比べる・年齢の壁

婚活の疲れには、はっきりした原因があります。原因を言葉にできると、「自分がだめだから」という一つの答えに全部をまとめずに済みます。
断られる経験が短期間に積み重なる仕組み
婚活は、断る・断られるが日常的に起こる場で、1回ごとの理由は相手から説明されないのが普通です。お見合いのお断り、メッセージの途中での返信なし、デート後の連絡が途絶えるといった出来事が、数週間のうちに何度も起こります。
理由がわからないと、人は自分のどこが悪かったのかを探し始めます。年齢、見た目、年収、話し方。考えれば考えるほど、自分を責める材料ばかりが増えていきます。
人と比べてしまう心の動き
プロフィールが並ぶアプリや、条件を見比べる結婚相談所の仕組みは、自分と他人を比べやすい場でもあります。相手を条件で見ているぶん、自分も同じように見られていると感じ、疲れが増していきます。
友人の結婚や、同年代の再婚の話を聞いたときも同じです。人の幸せを素直に喜べない自分に気づいて、さらに落ち込む。そんな悪循環に入っている方は少なくないと思います。
年齢の壁を感じる場面
検索条件で年齢を区切られると、会う前から対象外にされたように感じて、40〜60代はとくに傷つきやすくなります。誕生日を迎えるたびに、条件から外れるのではと焦る気持ちも出てきます。
ただ、国の調査で40〜69歳の独身男性が結婚相手に求めることを見ると、「年齢」を挙げた人は9.9%でした。上位は「価値観が近い」67.1%、「落ち着ける」59.4%です(令和4年版 男女共同参画白書)。年齢で区切る人がいる一方で、年齢をあまり気にしない人も多いのです。
婚活でメンタルがやられやすいのはどんな人?男性・女性の違い

婚活でメンタルがやられやすいかどうかは、性格の強さよりも、何を自分の価値と結びつけているかで変わります。男性と女性で、傷つきやすいポイントが少し違うこともあります。
男性は収入や肩書きで自分を測りやすい傾向
婚活中の男性は、断られた理由を収入や仕事に結びつけて、自分の価値まで低く見積もってしまうことがあります。ただ国の調査では、40〜69歳の独身女性が結婚相手に求めることのうち「経済力」は39.3%で、「価値観が近い」72.3%、「落ち着ける」65.4%のほうが上位です(令和4年版 男女共同参画白書)。
年収の数字は変えにくくても、話を聞く姿勢や一緒にいて落ち着ける雰囲気は、会う回数を重ねるなかで伝わります。男性の婚活疲れは、相手から求められていない部分で自分を責めていることから来ている場合もある、というのが編集部の見立てです。
女性は年齢と見た目を気にしやすい傾向
婚活中の女性は、年齢や見た目の変化を理由に断られたのではと考えて、メンタルがやられやすくなります。とくに写真つきのプロフィールでは、若いころとの違いが気になりやすいものです。
先ほどの調査のとおり、男性が年齢を重視する割合は1割ほどでした。断られた理由は相手の事情によることも多く、自分では変えられない年齢に原因を寄せすぎると、疲れだけが残ります。
男女に共通するまじめさと責任感
まじめで責任感の強い人ほど、婚活を「成果を出すべき課題」にしてしまい、心が休まらなくなります。毎日アプリを開く、週末は必ず予定を入れる、と自分に課したルールが、いつのまにか重荷になっていることがあります。
婚活の疲れのサインは?休んだほうがいい状態

婚活の疲れは、体や生活の変化として先に表れることがあります。次のようなサインが重なってきたら、ペースを落とすか、いったん休むことを考える時期です。
心に出る疲れのサイン
アプリの通知を見るのが怖い、お見合いの前日に気が重くて眠れないといった状態は、心が疲れているサインです。相手からの連絡を待つあいだ、ほかのことが手につかなくなるのも同じです。
楽しみにしていた趣味が楽しくない、人の結婚の話を聞くとつらくなる。こうした変化に気づいたら、婚活のペースを見直してよい時期だと思います。
体と生活に出る疲れのサイン
眠れない、食欲がない、疲れが取れないなど体の不調が続くときは、婚活より体を休めることを先にするのがおすすめです。仕事に集中できない、休日に起き上がれないといった生活への影響も、見逃さないでおきたいサインです。
自治体のこころの健康の案内では、一日中気分が落ち込む、何をしても楽しめないといった状態に、眠れない・食欲がない・疲れやすいなどの体の症状が重なるときは、かかりつけ医や心療内科などへの相談がすすめられています(神戸市「医療機関を受診する」)。
婚活を休むならどう休む?罪悪感を減らす休み方

婚活を休むと決めても、「休んでいるあいだにチャンスを逃すのでは」と不安になるものです。休み方を先に決めておくと、罪悪感が小さくなります。
期間を決めて休む方法
「1か月休む」「次の誕生日まで休む」のように期限を決めると、休むことが婚活の一部になります。終わりの見えない休みは不安を呼びますが、期限があれば、戻るかどうかをそのときに決め直せます。
アプリと連絡から距離を置く工夫
マッチングアプリは通知を切るか、スマホのホーム画面から外すだけでも、婚活のことを考える時間が減ります。結婚相談所を使っている場合は、休会の制度があるかどうかと費用の扱いを、担当者や規約で確かめておくと安心です。
婚活以外の予定で一週間を埋めるコツ
休んでいるあいだは、婚活と関係のない予定を週に1つ入れると、気持ちが切り替わりやすくなります。昔の友人との食事、ひとりで行ける映画や美術館、体を動かす習い事など、評価されない時間を意識してつくるのがおすすめです。
婚活を続けるなら?心をすり減らさない続け方

疲れていても婚活を続けたい方は、やり方を少し変えるだけで心の負担を減らせます。ポイントは、自分を結果だけで評価しない仕組みをつくることです。
数より手応えを記録する続け方
「何人に断られたか」ではなく、「楽しく話せた」「また会いたいと思えた」という手応えを記録すると、婚活の見え方が変わります。断られた数だけを数えていると、どれだけ動いても失敗の記録しか残りません。
1日と1週間の上限を決めるルール
アプリを開くのは1日20分まで、デートは週1回までなど、自分で上限を決めると婚活が生活を飲み込まなくなります。上限を超えて頑張っても結果が早まるとは限らず、疲れが先にたまっていくことのほうが多いと思います。
うまくいかない理由をやり方の面から見直したいときは、40代の婚活がうまくいかない…そんな時の行動法も参考になります。
一人で抱えず話せる相手をつくる方法
婚活の愚痴や迷いを話せる相手が一人いるだけで、断られた日の重さは軽くなります。友人や家族に話しにくければ、結婚相談所のカウンセラーのように、婚活の悩みを聞くことが役割の人に話す方法もあります。
婚活のやめ時は?やめる・休む・やり方を変えるの選び方

婚活のやめ時に、正しい答えはありません。迷ったときは「やめる」か「続ける」かの2択ではなく、「やめる・休む・やり方を変える」の3つから選ぶと考えると、決めやすくなります。
3つの選択肢を分ける物差し
判断の物差しは、心身の状態、続けた期間、使ったお金、結婚したい理由の4つです。次の表を目安に、いまの自分に近い行を探してみるのがおすすめです。
| 今の状態 | 考えたい選択 | 見直すこと |
|---|---|---|
| 眠れない・食欲がない | 休む | 体調を先に戻す |
| 同じ方法で半年以上手応えがない | やり方を変える | 場所・相手の条件 |
| 結婚したい理由が思い出せない | やめる・休む | 本当に望む暮らし |
やり方を変えるという選択肢
アプリで疲れたなら対面の場へ、ひとりで探すのに疲れたなら仲介のある場へと、方法を変えるだけで気持ちが軽くなることがあります。国の調査では、知り合ったときの妻が35歳以上だった最近の夫婦では、結婚相談所などを含む見合い結婚が4割を占めています(国立社会保障・人口問題研究所「第16回出生動向基本調査」)。
結婚相談所は、担当者に相談しながら進められるのが特徴です。いますぐ申し込む必要はありません。元気が戻ってきたときに、どんな選択肢があるかを眺めておくだけでも、次の一歩が考えやすくなります。
婚活をやめても終わりではない考え方
婚活をやめることは、人とのつながりをあきらめることではありません。結婚という形にこだわらず、友人や趣味の仲間との時間を大事にする生き方を選ぶ人もいます。
出会いがないことそのものの苦しさを整理したい方は、出会いがない苦しさ・辛さに疲れたあなたへ―諦めずに前を向くための処方箋もあわせて読んでみてください。
婚活のつらさが深刻なときは?公的な相談窓口

婚活の疲れが続いて、気持ちの落ち込みが自分の手に負えないと感じたら、ひとりで抱えずに相談することをおすすめします。婚活の悩みかどうかに関係なく、話を聞いてもらえる公的な窓口があります。
電話で相談できる窓口
次の窓口は、厚生労働省の「まもろうよ こころ」で紹介されている電話相談です(2026年10月時点の記載)。
- #いのちSOS:0120-061-338(無料・24時間365日)
- いのちの電話:0120-783-556(無料・毎日16時〜21時、毎月10日は8時〜翌日8時)
- こころの健康相談統一ダイヤル:0570-064-556(通話料あり・受付時間は都道府県により異なる)
文字で相談できるチャット窓口
声に出すのがつらいときは、文字で相談できる窓口もあります。「あなたのいばしょ」は24時間365日、無料・匿名でチャット相談ができます。「こころのほっとチャット」は毎日7時〜23時50分(受付は23時まで)、LINEなどで相談を受けています(同ページ記載)。
医療機関への相談という選択肢
眠れない、食欲がない状態が続くときは、かかりつけ医や心療内科などの医療機関に相談する方法もあります。どこに行けばいいかわからないときは、上の窓口で相談先を聞いてみるのも一つの方法です。
婚活のつらさで医療機関に行くのは大げさだ、と感じる必要はありません。体の不調があるなら、それは十分に相談してよい理由になります。
婚活でメンタルがやられるに関するよくある質問
Q. 婚活に疲れて泣いてしまうのはおかしいですか?
A. おかしくありません。断られる経験が重なれば、涙が出るのは自然な反応です。泣く日が続くときは、婚活を少し休む合図と受け止めてよいと思います。
Q. 婚活を休むと、年齢的にもっと不利になりませんか?
A. 数週間から数か月休んでも、年齢の条件が大きく変わるわけではありません。疲れたまま続けると、会った相手に疲れが伝わることもあります。期限を決めて休むのがおすすめです。
Q. 男性も婚活でメンタルがやられるものですか?
A. はい。男性は収入や仕事と自分の価値を結びつけやすく、断られるたびに自信をなくすことがあります。国の調査では、同世代の独身女性が相手に求めることの上位は「価値観が近い」「落ち着ける」でした。
Q. 婚活のやめ時はどう決めればいいですか?
A. 心身の状態、続けた期間、使ったお金、結婚したい理由の4つで考えると決めやすくなります。「やめる」だけでなく「休む」「やり方を変える」も立派な選択肢です。
Q. 結婚相談所で疲れたら、担当者に相談してもいいですか?
A. 相談してかまいません。活動のペースや紹介の数を調整できることもあります。休会や退会の条件・費用は相談所ごとに違うため、規約で確かめておくと安心です。
Q. 落ち込みがひどいときは、どこに相談すればいいですか?
A. 厚生労働省が案内している#いのちSOS(0120-061-338、無料・24時間365日)や、こころの健康相談統一ダイヤル(0570-064-556)などの公的な窓口があります。眠れない・食欲がない状態が続くときは、医療機関への相談もおすすめします。
まとめ|婚活でメンタルがやられたら、まず休んでいい

婚活でメンタルがやられるのは、断られる・比べる・年齢で区切られるという経験が重なるからで、あなたが弱いからではありません。心や体に疲れのサインが出たら、期限を決めて休むことも婚活の一部です。
続けるなら上限と手応えの記録を、迷うなら「やめる・休む・やり方を変える」の3つから選ぶ形で考えてみませんか?国の調査では、同世代の独身者が相手に求めることの上位は、年齢や収入より「価値観が近い」「落ち着ける」でした。
元気が戻ってきて、ひとりで探すのとは別の方法も見てみたいと思えたら、そのときに結婚相談所という選択肢をのぞいてみてはいかがでしょうか?急ぐ必要はありません。
出典
- 国立社会保障・人口問題研究所「人口統計資料集2026」表6-23 https://www.ipss.go.jp/syoushika/tohkei/Data/Popular2026/T06-23.files/sheet001.htm
- 内閣府男女共同参画局『令和4年版 男女共同参画白書』特集第2節 https://www.gender.go.jp/about_danjo/whitepaper/r04/zentai/html/honpen/b1_s00_02.html
- 国立社会保障・人口問題研究所「第16回出生動向基本調査 報告書」 https://www.ipss.go.jp/ps-doukou/j/doukou16/JNFS16_Report04.pdf
- 厚生労働省「電話相談窓口|困った時の相談方法・窓口|まもろうよ こころ」 https://www.mhlw.go.jp/mamorouyokokoro/soudan/tel/
- 厚生労働省「SNS相談|困った時の相談方法・窓口|まもろうよ こころ」 https://www.mhlw.go.jp/mamorouyokokoro/soudan/sns/
- 神戸市「医療機関を受診する」 https://www.city.kobe.lg.jp/a37430/kokoro/3_medicalconsult.html


コメント