50代男性の恋愛心理は、定年や親の介護、子どもの独立といった人生の節目に左右されやすく、「慎重だけれど、安心できる相手とこの先を過ごしたい」という気持ちが表れやすい、というのが国の調査から見える傾向です。恋愛に消極的に見えても、人と一緒にいたい気持ちがなくなったわけではないケースが少なくありません。
「50代で今さら恋愛なんて」「気になる50代男性が本気なのかわからない」。そんな迷いを持つ方に向けて、この記事では国勢調査や内閣府の白書の数字をもとに、50代男性の恋愛心理を整理します。
大切なのは、50代男性の気持ちを一つの型に決めつけないことです。調査からわかるのは傾向で、同じ50代でも、未婚か離婚後か死別後か、仕事や家族の状況によって考え方は大きく変わります。男性ご本人にも、50代男性との恋愛を考えている女性にも、判断の手がかりとして読んでいただける内容にしました。
50代男性の恋愛は今どうなっている?独身・離別・死別の実態

50代で配偶者のいない男性は、決してめずらしくありません。40代と違うのは、未婚の人に加えて、離婚や死別を経験した人の割合が増えてくることです。
50代男性の約3割は配偶者がいない
2020年の国勢調査では、50代男性の約28.3%が配偶者のいない状態でした。内訳は未婚が約21.0%、離別が約6.5%、死別が約0.8%です(配偶関係不詳を含む総数に対する割合)。
| 年齢(男性・2020年) | 未婚 | 離別・死別 |
|---|---|---|
| 50〜54歳(約428万人) | 約98万人(約23.0%) | 約29万人(約6.7%) |
| 55〜59歳(約387万人) | 約73万人(約18.8%) | 約31万人(約7.9%) |
出典:国立社会保障・人口問題研究所「人口統計資料集2026」表6-22(総務省統計局『国勢調査報告』による)
50代後半になるほど未婚の割合は下がり、離別・死別の割合が上がっています。50代男性の恋愛を考えるとき、「一度も結婚していない人」と「結婚生活を経験した人」の両方がいることは、押さえておきたい点です。
未婚・離婚経験・死別経験で事情が違う
内閣府の調査では、50代男性の7.4%が「独身・過去に離婚したことがある」、0.6%が「独身・過去に死別したことがある」と答えています。「これまで一度も結婚していたことはない」は21.6%でした。
この数字は『令和4年版 男女共同参画白書』に載っている「令和3年度 人生100年時代における結婚・仕事・収入に関する調査」(内閣府委託調査)のものです。以下、白書の数字はすべてこの調査によります。白書は、50〜60代の独身男性の半数以上は一度も結婚したことがない、とまとめています。
恋人がいる50代独身男性は3.2%
同じ調査で、50代男性の26.7%が「配偶者、恋人はいない(未婚)」、3.2%が「配偶者はいないが恋人はいる(未婚)」と答えています。独身で恋人がいない状態は、50代男性ではごく一般的だと読み取れます。
また、50代の独身男性の21.8%は「これまでの恋人の人数」が0人でした。恋愛経験が多くないまま50代を迎えた人も一定数いて、経験の少なさを気にしている方も少なくないのではないかと思います。
50代男性の恋愛心理に影響する人生の節目とは?

50代男性の恋愛心理を読むうえで欠かせないのが、この年代に重なりやすい生活の変化です。仕事・親・自分の体・子ども、と気にかかることが一度に増えるのが50代だと感じます。
定年と働き方の見直し
定年を前に、収入や働き方の先行きを考えることが、恋愛への慎重さにつながることがあります。高年齢者雇用安定法では、定年を定める場合は60歳以上とし、65歳未満の定年の会社は65歳までの雇用を確保する措置(定年の引上げ・継続雇用制度など)をとることになっています。
再雇用で収入が変わる、働く場所が変わる、といった見通しが立たないうちは、「相手に将来を約束できるのか」と考えて一歩を踏み出せない男性もいます。逆に、働き方が決まって気持ちに余裕ができてから、恋愛に前向きになる人もいます。
親の介護と仕事の両立
総務省の調査では、2022年に介護をしている50代男性は約70万人でした。50〜54歳で約30.5万人、55〜59歳で約39.8万人です。50〜54歳で介護をしている男性の88.5%は仕事も持っています。
仕事と介護で時間が埋まると、デートの予定を立てにくくなります。会う頻度が少ないのは気持ちが冷めたからではなく、親のことで手がふさがっているから、という場合もあります。
健康と体力への意識
50代は、自分の体調や健康診断の結果を意識し始める人が増える年代です。「この先、相手に迷惑をかけないか」と考えて、恋愛に慎重になる男性もいます。
一方で、健康を意識して生活を見直すことが、身だしなみや外出の機会を増やし、出会いにつながるきっかけになることもあります。
子どもの独立と、ひとりの時間
離婚や死別を経験した50代男性の場合、子どもの独立が恋愛を考え始めるきっかけになることがあります。子育て中は自分のことを後回しにしていた人も、子どもが家を出たあと、ひとりの時間の長さに気づくケースは少なくありません。
ただし、子どもや元配偶者との関係をどう伝えるか、再婚したら子どもがどう思うか、といった迷いも同時に生まれやすい時期です。
50代男性が恋愛に慎重になりやすいのはなぜ?よく見られる心理

50代男性が恋愛に慎重に見えるのは、関心がないからとは限りません。調査からは、結婚への迷いや経済面の不安、今の生活を変えることへのためらいが見えてきます。
未婚の50代男性の結婚意思は「なし」が約4割
結婚経験のない50代の独身男性では、結婚意思「あり」が26.6%、「どちらでもいい」が34.1%、「なし」が38.9%でした。40代の独身男性(あり36.0%)と比べると、「あり」が少なく「なし」が多くなっています。
ただ、「どちらでもいい」と答えた人を合わせると、6割ほどは結婚を完全には否定していない、とも読めます。結婚という形にはこだわらないけれど、いいパートナーがいればと考えている人は、それなりにいると思います。
経済力と老後への不安
40〜69歳の独身男性の40.9%が、積極的に結婚したいと思わない理由に「結婚生活を送る経済力がない・仕事が不安定だから」を挙げています。同年代の独身女性(31.4%)より高く、男女の差が目立つ項目です。
50代では、ここに定年後の収入や老後資金の心配が加わります。40〜69歳の独身女性で相手に「満足いく経済力・年収」を求める人は39.3%で、6割ほどは条件に挙げていません。それでも男性側が「自分には養う力がない」と思い込んで、引いてしまうことがあります。
自由な生活と、今のままの安心
同じ調査で、40〜69歳の独身男性の44.1%が「結婚に縛られたくない、自由でいたいから」、38.1%が「今のままの生活を続けた方が安心だから」と答えています。長く続けてきた生活のリズムを変えることへのためらいは、年齢を重ねるほど強くなりやすいものです。
離婚や死別の経験が残す迷い
積極的に結婚したいと思わない理由に「結婚・恋愛に失敗した経験があり、もうしたくないと思うから」を挙げた40〜69歳の独身男性は16.1%でした。離婚を経験した人は同じ失敗を繰り返したくない気持ちから、死別を経験した人は亡くなった配偶者への思いから、新しい恋愛に踏み出すまでに時間がかかることがあります。
どちらも、無理に急ぐ必要はないと思います。気持ちの整理には人それぞれのペースがあります。
50代男性が恋愛相手に求めるものは?調査で見える傾向

50代男性を含む40〜69歳の独身男性が相手に求めるのは、若さや条件より「価値観」と「一緒にいるときの居心地」です。人生後半を一緒に過ごす相手を考える年代ならではの傾向だと感じます。
価値観の近さと落ち着ける関係
40〜69歳の独身男性が結婚相手に求めることの上位は、「価値観が近い」67.1%、「一緒にいて落ち着ける・気を遣わない」59.4%、「一緒にいて楽しい」50.9%です。「容姿・ルックスに好感がもてる」は32.1%、「年齢」は9.9%、「満足いく経済力・年収」は4.7%でした。
「50代男性は年下の女性が好き」と言われることもありますが、調査で年齢を条件に挙げた人は1割ほどです。もちろん好みには個人差がありますが、話が合うこと、気を遣わずにいられることを大切にする人が多いと読み取れます。
結婚したい理由は「好きな人と一緒に生活したい」
40〜69歳の独身男性が結婚したい理由は、「好きな人と一緒に生活をしたいから」49.0%、「精神的な安らぎの場を持ちたいから」23.4%、「家族を持ちたいから」19.8%、「一人でいるのは寂しいから」18.6%でした。「老後が心配だから」も13.1%ありました。
50代で恋愛を考える男性の気持ちの根っこには、「一緒に暮らせる人がいたら」「話せる相手がいたら」という素朴な願いがあるのだと思います。
50代男性の本気度はどこに表れる?脈ありサインの読み方

50代男性の本気度は、言葉よりも、時間の使い方や話す内容に表れやすい傾向があります。ただし、ここで紹介するのは一般論で、当てはまれば必ず脈あり、というものではありません。
忙しい中でも予定を合わせる行動
仕事や介護で時間が限られる中で、会う予定を自分から調整しようとするのは、関心の表れであることが多いです。頻繁に会えなくても、次の約束を具体的に決めようとするかどうかは、一つの目安になります。
家族や健康のことを打ち明ける姿勢
親の介護や子どものこと、体調の話など、自分の生活の事情を話してくれるのは、相手を信頼し始めているサインのことがあります。50代男性にとって、こうした話は誰にでもするものではないからです。
「サイン」だけで判断しないこと
脈ありサインといわれる行動は、性格や置かれた状況によって出方が大きく変わります。もともと誰にでも親切な人もいれば、好意があってもそれを表に出さない人もいます。
連絡がまめでない、誘いが少ない、というだけで気持ちがないとは限りません。サインを読むことに気を取られるより、気になることは穏やかに聞いてみる方が、すれ違いは少なくなると思います。
50代男性と40代・50代女性の恋愛ですれ違いやすい点は?

50代男性と40代・50代女性の恋愛では、結婚への考え方や、家族とのかかわり方で温度差が出やすくなります。どちらが正しいということではなく、違いがあると知っておくだけで話し合いやすくなります。
結婚・再婚への温度差
結婚経験のない独身者で結婚意思が「あり」なのは、50代男性26.6%に対して50代女性13.0%でした。50代女性で「なし」は55.6%と半数を超えています。
40〜69歳の独身女性が積極的に結婚したいと思わない理由では、「仕事・家事・育児・介護を背負うことになるから」が49.4%(同年代の男性は25.9%)でした。男性が「一緒に暮らしたい」と考えていても、女性は「介護や家事を担うことになるのでは」と身構えることがある、という違いは知っておきたい点です。
子ども・元配偶者・親とのかかわり
離婚や死別を経験した50代男性との恋愛では、子どもや元配偶者、親とのかかわりをどう考えるかが話題になりやすくなります。養育費や面会の有無、親の介護の分担など、付き合いが深まってから知って戸惑うケースもあります。
バツイチ男性との付き合い方については、バツイチの彼氏と幸せになるにはでも詳しく紹介しています。
関係を進めるペースの違い
50代男性は、気持ちがあっても関係を急がない人が少なくありません。女性の側が「はっきりしない」と感じる場面でも、男性は生活の事情を整理している途中ということがあります。籍を入れるか、一緒に住むかなど、これからの形を少しずつ話し合える関係が理想だと思います。
50代男性が恋愛を始めるには?自分でできる準備

50代男性ご本人が恋愛を始めたいなら、特別なことより、生活と気持ちの準備から入るのがおすすめです。
体調と身だしなみの見直し
清潔感のある身だしなみと、無理のない体調管理は、50代の恋愛の土台になります。髪型や服のサイズを今の自分に合わせるだけでも、印象は変わります。外見の見直し方は、50代で「なぜかモテる男」の特徴も参考になると思います。
過去と今の事情を言葉にしておく
離婚・死別の経験や、介護・仕事の状況は、聞かれたときに落ち着いて話せるよう準備しておくと安心です。隠すよりも、最初から正直に伝える方が、相手も自分の事情を話しやすくなります。
月に1回、人と会う予定をつくる
出会いの機会は、行動しないとなかなか増えません。趣味の集まりや交流会など、月に1回は家族や職場以外の人と会う予定を入れてみてはいかがでしょうか?恋愛の始め方に迷う方は、アラフィフの恋愛の始め方もあわせてどうぞ。
50代男性の恋愛はどこで始まる?出会い方の選択肢と向き不向き

50代男性の出会い方は、職場や知人の紹介だけでなく、交流会やマッチングアプリ、結婚相談所まで広がっています。目的とペースに合わせて選ぶのがおすすめです。
再婚どうしは職場や友人経由が約6割
国立社会保障・人口問題研究所の調査では、夫妻の一方または双方が再婚の夫婦は、「職場や仕事で」と「友人・兄弟姉妹を通じて」で知り合ったケースが合わせて約6割でした。「ネットで」は13.9%で3番目です。
身近な人間関係からの出会いは今も多い一方、50代になると職場や友人だけでは新しい出会いが限られる、という声に応える場も増えています。
目的別に見た出会い方の比較
| 出会い方 | 向いている人 | 気をつけたい点 |
|---|---|---|
| 趣味・習い事 | 自然な流れで知り合いたい人 | 恋愛目的でない人も多い |
| 交流会・食事会 | 対面で人柄を見たい人 | 年代・独身限定かを事前に確認 |
| マッチングアプリ | 自分のペースで探したい人 | 本人確認のあるサービスを選ぶ |
| 結婚相談所 | 結婚・再婚を具体的に考える人 | 費用の総額を事前に確認 |
50代の出会いの場は、50代の出会いの場まとめでも紹介しています。
少人数の交流会という選択肢
大人数のパーティーが苦手な50代男性には、少人数で食事やお酒を楽しむ交流会も選択肢になります。おとなじかんダイアリーを運営するおとなじかんでは、40代・50代・60代向けのワイン会・日本酒会・少人数のお食事会を東京・大阪・神戸・名古屋・福岡・札幌で開いています(イベントにより独身限定・年代指定あり)。
結婚や再婚を具体的に考えている方は、40代・50代の婚活を応援するおとな縁結びで、結婚相談所選びの情報を確認してみてはいかがでしょうか?
50代 恋愛 男性心理に関するよくある質問
Q. 50代男性の恋愛は、もう遅いのでしょうか?
A. 遅いということはありません。2020年の国勢調査では50代男性の約28%が配偶者のいない状態で、同じ立場の人はたくさんいます。年齢より、出会いの機会をつくるかどうかが大きいと思います。
Q. 50代男性は年下の女性が好きというのは本当?
A. そうした好みの人もいますが、全員ではありません。内閣府の調査では、40〜69歳の独身男性で相手に「年齢」を求める人は9.9%で、「価値観が近い」(67.1%)の方がずっと多い結果でした。
Q. 50代男性の脈ありサインは?
A. 忙しい中でも会う予定を合わせる、家族や体調の話を打ち明けるといった行動に表れることがあります。ただし出方には個人差が大きいので、サインだけで判断せず、気持ちは会話の中で確かめるのがおすすめです。
Q. 50代男性が恋愛に消極的なのはなぜ?
A. 経済面や老後への不安、今の生活を変えることへのためらい、過去の離婚・死別の経験などが重なっていることが多いです。介護や仕事で時間に余裕がない場合もあります。
Q. 死別を経験した50代男性と付き合うときの注意点は?
A. 亡くなった配偶者への思いを無理に消そうとしないことが大切です。思い出を大事にしながら新しい関係を築く人も多いので、本人のペースを尊重してみてはいかがでしょうか?
Q. 50代男性と40代女性の恋愛はうまくいきますか?
A. 年齢差より、結婚・再婚への考え方や、子ども・親とのかかわり方が合うかどうかが大きいと思います。早い段階で、これからの暮らし方について話し合っておくと安心です。
まとめ|50代男性の恋愛心理は、人生の節目を踏まえた慎重さと安心感がカギ

50代男性の約3割は配偶者がいない状態で、未婚だけでなく離婚や死別を経験した人もいます。調査からは、定年や介護、経済面の不安から慎重になりやすい一方、価値観が近く落ち着ける相手と一緒に過ごしたい、という傾向が見えてきます。
ただし、これはあくまで傾向です。目の前の相手や自分自身を型にはめず、お互いの事情を少しずつ話しながら関係を育てていくことが、50代の恋愛ではいちばんの近道だと思います。
新しい人と話す場を探している方は、少人数の交流会から気軽にのぞいてみませんか?
出典
- 国立社会保障・人口問題研究所「人口統計資料集2026」表6-22(総務省統計局『国勢調査報告』2020年)https://www.ipss.go.jp/syoushika/tohkei/Data/Popular2026/T06-22.files/sheet001.htm
- 内閣府男女共同参画局『令和4年版 男女共同参画白書』第2節「結婚と家族を取り巻く状況」(元調査:令和3年度 人生100年時代における結婚・仕事・収入に関する調査)https://www.gender.go.jp/about_danjo/whitepaper/r04/zentai/html/honpen/b1_s00_02.html
- 総務省統計局「令和4年就業構造基本調査 結果の概要」表7-2 https://www.stat.go.jp/data/shugyou/2022/pdf/kgaiyou.pdf
- 高年齢者等の雇用の安定等に関する法律 第8条・第9条(e-Gov法令検索)https://laws.e-gov.go.jp/law/346AC0000000068
- 国立社会保障・人口問題研究所「第16回出生動向基本調査」報告書 第Ⅱ部 夫婦調査の結果 https://www.ipss.go.jp/ps-doukou/j/doukou16/JNFS16_Report04.pdf



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